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どうする?実家が空き家に!空き家問題と対策法

親が老人ホームへ入所した、親が亡くなった、などで実家が空き家になるケースが増えています。実家を空き家にしておくとどんな問題が生じるのか、対策にはどんな方法があるかについて解説します。空き家対策特別措置法についてもお伝えします。

1. 空き家問題とは

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空き家が増えている

いま全国にどれくらいの空き家があると思いますか?
2013年の住宅・土地統計調査によると、住宅総数6,002万戸の13.5%にあたる820万戸が空き家になっています。
その中で特に増加しているのが当面使用する予定のない空き家で、2008年から2013年の5年間で50万戸増えています。これは空き家増加数の80%以上を占めています。

また、一戸建ての空き家が増えているのも最近の傾向で、1998年の139万戸から2013年には275万戸と約2倍に増加しています。

その原因に人口・世帯数の減少があるのは言うまでもありませんが、空き家を所有していても家を新築する人が多いという傾向も関係しています。もちろん、これには仕事の関係で親の家が空き家になっても引っ越すわけにはいかないという事情もあります。

空き家予備軍の増加

現在は空き家になっていないが、近い将来空き家になることが予想される住宅も数多くあります。

住人が65歳以上の住宅約2,086万戸のうち、約1,137万戸は老夫婦または老人一人暮らしの高齢者世帯です。高齢者世帯は持ち家率が高く、1,137万戸のうち873万戸が持ち家です。

このうち、遠くない将来に空き家になる可能性が高い75歳以上の高齢者世帯が428万戸あります。

2. 実家を空き家にしておいたときに生じる問題、危険性

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家を空き家のまま放置しておく問題や危険性は、テレビの報道などでご覧になった人が多いと思います。

よく生じる問題には次のようなものがあります。

・ブロック塀などが道路側に倒れる
・屋根の瓦が道路に落ちる
・庭の立木が敷地外に伸びて交通の邪魔になる
・庭に雑草が茂って害虫や小動物が増える
・空き家に不審者が住みついて治安が悪くなり、火事の危険もある
・敷地にゴミや不用品が不法投棄されて、悪臭の原因になる
・近隣の景観をそこなう

このような問題や危険から近所からの苦情が自治体から届くと、所有者に連絡が入り対応を迫られることになります。

3. 空き家対策特別措置法とは

2015年2月に「空き家対策特別措置法」が施行されました。この法律の目的は、上記のような放置された空き家の危険性を取り除く法的な根拠を整えることです。

自治体が空き家問題を解決するときにいちばんネックになるのは、個人の財産をどう扱おうと所有者の自由だという所有権です。この所有権を一定の条件のもとに制限するのがこの法律の最大のねらいです。

その他にこの法律の目的としては、空き家の活用を促進して地域の振興を図ることがあげられています。

また、この法律でもっとも注目されるのは、とくに危険度が大きい空き家を「特定空き家」に指定して一般の空き家とは違う対処ができるようにしたことです。

4. 特定空き家に指定されるとどうなる?

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特定空き家とは、放置すれば倒壊などの保安上危険が大きく、衛生上有害となるおそれのある状態、あるいは著しく景観を損なっている状態にあると認められる住宅、と定義されています。

特定空き家に指定するのは市・町・村などの自治体ですが、この指定を受けると次のようなプロセスで問題解決が図られることになります。

空き家の調査
  ↓
特定空き家の指定
  ↓
助言・指導(この段階で問題点が解消されれば特定空き家の指定が解除されます)
  ↓
勧告・住宅地特例の対象から除外(固定資産税が更地と同じになり最大で4.2倍になります)
  ↓
改善命令(命令に違反すると50万円以下の罰金が科せられます)
  ↓
行政代執行(強制的に建物が取り壊され、その費用は空き家の所有者に請求されます)
実際に行なわれた行政代執行としては次のような例があります。
・2015年10月 神奈川県横須賀市で木造1戸建て住宅の解体を執行。費用は150万円。
・2016年1月 奈良県桜井市の危険老朽家屋の解体を執行。費用は250万円。
・2016年2月 大分県別府市で住居兼店舗の解体を執行。費用は510万円。
・2016年3月 東京都葛飾区で木造一戸建て住宅の解体を執行。費用は180万円。

更地にした場合の固定資産税

老朽化した空き家を解体した場合にいちばん気になるのは固定資産税が高くなることですね。

所有する土地の固定資産税にはその土地に家が建てられている場合の特例があり、敷地が200㎡以下の場合は固定資産税が6分の1に、200㎡を超える場合は家の床面積の10倍までの固定資産税が3分の1に軽減されます。

空き家を解体して更地にするとこの軽減措置を受けられなくなり、固定資産税が高くなります。ただし、更地の固定資産税は評価額の7割が上限なので、更地にしても固定資産税が6倍になることはなく4.2倍が限度です。

 
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5. 実家が空き家になったときの対処法

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a. 空き家の活用法

実家が空き家になったときは、まず空き家に将来自分が住む可能性があるかどうかを
考えましょう。

将来住む可能性がある場合は、敷地と建物を維持管理するか定期借家契約などで期限を区切って賃貸することを考えましょう。

将来も棲む可能性がない場合は、売却するか賃貸することを考えましょう。その場合はまず不動産会社に相談するのが近道です。

実家が田舎で簡単に借り手が見つかりそうにない場合は、自治体に相談してみましょう。自治体によっては古民家暮らしのあっせんをしているところもあり、借り手が見つかる可能性があります。

都会の空き家問題

放置されている空き家は田舎だけでありません。大都市がある都府県の空き家数も次のようにかなりの数に上ります。

東京都  82万戸
大阪府  68万戸
神奈川県 46万戸
愛知県  42万戸
(平成25年住宅・土地統計調査)

もちろん、これらの空き家がすべて都市部にあるわけではありませんが、例えば東京の杉並区などの地価が高い所でも老朽化した空き家が放置されているケースは珍しくありません。

売却すれば家の解体費用などはじゅうぶん出そうなところで空き家が放置されている理由には次のようなものがあります。

・土地の価格が下がっている今売却すると損だ
・親の死後に相続の手続きをしていないので、兄弟同士の話し合いがついていない
・現在の住所から遠いので手間がかかりめんどうだ

都市の空き家でもっとも難しい問題は、いったん更地にすると家を建てられなくなるケースがあることです。建築基準法では幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないという「接道義務」が定められていて、これに抵触するとその土地は再建築不可物件として扱われことになり土地の価値が非常に低くなります。

マンションの空き家問題

空き家問題は一戸建て住宅だけでなく、マンションにもあります。2008年の総務省の調査では放置された所有マンションが全国で72万戸近くにおよびます。

まず、1棟のマンションで空き家が増えると管理組合の維持が難しいという問題があります。所有者が遠方いる場合などは管理費の徴収は実際問題としては不可能なことが多いからです。

空き家の多い中古マンションは買い手がつきにくく、ますます空き家が増えていくことになります。近い将来都市圏の古いマンションのスラム化が進んで社会問題なると考える専門家もいます。

自治体などでは空き家が増えるマンションを期間を区切って低価格で若者に賃貸する「チャレンジハウス」を推進しているところもあります。

親の家がマンションでそれが空き家になった場合は自治体などのこのような取り組みを利用するのも対策の1つです。

b. 空き家バンクを活用

空き家バンクとは、おもに過疎化が進む地方の自治体などが推進している制度です。自治体は空き家に住民を招致することで、人口の増加、若年層や子育て世帯の定住、農業従事者の増加を図っています。

自治体によっては移住希望者との交渉までしてくれる場合があるので、遠隔地に住んでいる所有者にとってはメリットが大きい制度です。

売却希望でも賃貸希望でも空き家バンクに登録することができます。

実家のある地域の自治体に問い合わせてみて下さい。

例 東京都奥多摩町空き家バンク
鹿児島県曽於郡大崎町

c. 空き家管理サービスを活用

住宅は人が住まなくなると老朽化が早く進みます。
しかし、家の換気をするにも空き家が遠隔地だと手間や交通費がかかります。そんなときに一定の費用で空き家を管理してくれるのが空き家管理サービスです。

空き家管理サービスを行なっているのは、「空家・空地管理センター」などのNPO法人や不動産会社で、管理内容によって月額数千円~1万円程度で空き家の管理を行なっています。
価格は管理内容によって違ってきます。

管理サービスのメニューには次のようなものがあります。

・窓や押入れをあけて通風、換気する
・水道の蛇口を開けて通水する
・雨漏りの有無を確認する
・部屋を掃除する
・庭木や雑草の状態を確認する(別料金で剪定や草刈りをしてもらうこともできます)
・塀の状態や木の枝の越境などの敷地周りの確認
・郵便ポストの確認
・屋根や敷地の積雪状態の確認(別料金で雪降しをしてもらうこともできます)
・地震や水害などの災害後の状況の確認

空き家を巡回したり作業を行ったときに写真を撮影して所有者に郵送するサービスを行なっているところもあります。

d. 自治体からの解体費用の補助を活用

木造家屋の解体費用の相場は地域によって異なりますが、坪単価3万円前後のところが多いようです。建坪30坪の家屋なら約100万円の解体費用がかかります。

自治体によっては老朽家屋の解体費用を補助するところもあります。所有している空き家がある自治体にこの補助制度があるかどうかはインターネットの「解体サポート 全国版」などのサイトで調べることができます。http://www.kaitai-support.com/zyoseikin.html

補助金の例

・東京都の世田谷区では不燃化建築が義務付けられた地区に限って老朽建築物の解体に1㎡あたり2万4000円の補助金が出ます。
・大阪府の堺市では新湊地区と地域を限って老朽木造住宅の解体に上限250万円までの補助金が出ます。
・島根県の松江市では、昭和56年以前に建てられた一戸建てまたは長屋の解体に上限35万円までの補助金が出ます。
・福岡県の柳川市では、老朽化空き家の解体に上限45万円の補助金が出ます。

このように自治体によって補助金の額はまちまちです。また、この制度があるのは住宅が密集している都市部に限られるようです。

補助金を得るにはもちろん事前の申し込みと耐震度などの診断が必要です。

e. 民泊サービスを活用

民泊とは個人が持っている家やマンションの部屋を業者の仲介などを通じて短期間貸して、宿泊料を払ってもらうサービスのことです。

海外ではすでに普及していて、2008年ごろからAirbnbなどのサイトを通じて出てきています。2020年のオリンピックに向けて日本政府も推奨しています。

6. 空き家を相続するときに考えること

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空き家問題を複雑にしているのが相続の問題です。
相続価値のある土地や建物の場合は通常の相続問題なので兄弟で公平にというのが原則ですが、問題は売却や賃貸が難しい地方の老朽家屋の場合です。

価値のある土地や建物なら専門家に鑑定してもらったうえで
① 兄弟の誰かが住む
② 賃貸する
③ 売却する
という選択肢を兄弟で相談して相続の方針を立てることができますが、田舎の家ではこのいずれの選択肢も選べない場合があります。

相続放棄ということも考えられますが、まずこの手続きは親がなくなってから3ケ月以内に手続しなければいけないという時間的な制限があります。また、相続放棄する場合は値打ちのない土地と建物だけを放棄するということはできず、すべての財産を放棄しなければなりません。

実際に実家の土地や建物を相続放棄する申立件数はこの20年間で約3倍に増えていて、2014年に速く18万件におよんでいます。

兄弟に引き取り手がなく相続放棄もできないという場合は共同名義にするケースが多いのですが、これは最終的な問題解決にはならず問題を先送りにするだけです。というより、実家が「特定空き家」に指定された場合などは兄弟トラブルの元になるので、先々問題をむしろ大きくする結果になります。

7. まとめ

 

日々の暮らしに追われるなどで実家の空き家を放置すると、放置期間が長いほど問題が大きくなります。とくに2005年に「空き家対策特別措置法」が施工されてからは「特定空き家」に指定されて対応を迫られる可能性が大きくなりました。

実家の空き家を見て見ぬふりをするのではなく、空き家バンク制度や自治体のフォロー体制を活かしながら問題を前向きに解決していくことが大切です。

地方の自治体ではUターンやIターンに手厚い助成制度を用意しているところも少なくありません。生活の価値観を少し変えて野菜作りができる、魚釣りが楽しめるなど田舎暮らしの良い所を探してみるのも、空き家問題解決の近道になるかもしれませんね。

売却ができるかどうか不動産一括サイトで査定してもらうのも一つの方法です。こちらの記事↓↓も参考にしてみて下さい。

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